喫茶店の珈琲の薫り・・・

気がつくともう随分前から、いわゆる「喫茶店」が少なくなってきた、代わりに増えたのはカフェや、スタンドタイプのお店
でも、時々入ってみると落ち着くのが、昔ながらの喫茶店…コーヒー 子供の頃、珈琲好きの母に連れられて時折入った珈琲喫茶店は、なんとも言えない香りがした。
一言で表すと、大人の世界の香り。
ガラスのケースには、ケーキやフルーツや、ババロア、プリンが並んでいるのに、どこか子供の私にはツンとされているような・・。
母は子供の私にはアイスクリームか、クリームソーダを与え、自分は珈琲をオーダーした。
運ばれてくる白い陶器のコーヒーカップ、今よりは少し控えめに満たされた黒く光る液体。
陶器のミルクの入れ物(時折ステンレスの時もあった)
母はスプーンで砂糖を二杯入れ、ミルクはその後静かに入れていた。
美味しいのかな?
子供心に興味があった。
私が少し大きくなった頃、母は珈琲をカップの底にほんの少し残しては、砂糖とミルクを足して飲ませてくれるようになった。
甘く、ミルクでまろやかになった珈琲は、魅惑的な味だったけど、ほんの少しだからすぐなくなってしまった。
大人の仲間入りのレッスンのようで、少し誇らしげな気持ちがしたことを覚えている。
私が一杯の珈琲を飲めるようになったのはいつ頃だったのだろう・・・
カップの底にわずかに残る母の珈琲・・まるで何かの儀式のように記憶に残っている。
カフェではなく、喫茶店での思い出。
あの頃の喫茶店の珈琲の香りが、懐かしい。
香りが記憶にリンクする事はよく知られること。
珈琲の香り・・私のアロマセラピーの原点の一つかもしれない。

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